「頼れる」問題解決の手段は、やはり電話~調査データから読み解く、ネット時代のIVRの存在価値

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電話とIVR改善

Ovum社が先頃実施したカスタマーサービスに関するアンケート調査によると、回答者の75%が不明点や課題を電話で解決しているのに対し、Webサイトでの解決率は11%、ソーシャルメディアではわずか5%にとどまっています。インターネットが私たちの生活に浸透してだいぶたちますが、依然として電話が使われています。このことは、企業が電話チャネルおよびIVR(自動音声応答)でのやり取りに注力し続けることが不可欠であることを、如実に示しています。

しかしながらこのような現状に反して、IVRは軽視される傾向にあります。多くの企業は、ネットをベースとしたデジタル・チャネルの構築、追加に重点を置いているために、IVR改善の優先順位を低くしているのかもしれません。あるいは、エージェントの効率化のほうが重視されているのかもしれません。いずれにしても、電話は顧客が本当に助けを必要としているときに「頼れる」チャネルであることが多いので、デジタル・チャネルばかりを重視するわけにはいきません。

興味深いことに、調査結果が電話での解決率の高さを示しているにもかかわらず、現実にはほとんどの企業が電話対応の改善にリソースを割いていません。Ovum社によると、カスタマーサービスの不満に関する調査を実施した顧客の43%が、IVRを最大の問題点に挙げています。さらに、不満内容の上位6つのうち5つが“IVRの不備”に関するものです。たとえば、「責任者と連絡できない」「たらいまわしにされる」「答えを見つけるのに時間がかかりすぎる」「同じことを何度も説明しなくてはならない」などです。

このように、明らかに電話が顧客にとっての貴重な問題解決の手段であるにもかかわらず、企業による電話対応への投資はなされていません。その対策として、私たちは先日、「A Solid Customer Experience Strategy Starts With Your IVR(IVRから始まる、真のカスタマーエクスペリエンス戦略)」と題するWebセミナーをOvum社と共催しました。このWebセミナーでは、Ovum社カスタマーエンゲージメント担当 シニアアナリストのAphrodite Brinsmead氏から、最近の自身のホワイトペーパー「Best Practices for Deploying a Modern, Predictive IVR System(予測機能を備えた、最新IVRシステム導入のベストプラクティス)」についてのコメントが幾つかありました。

同時に、最新のIVR構築のための5つのベストプラクティスについての解説がありましたので、以下にご紹介します。

1.IVRと他チャネルの統合による、シームレスなCX戦略- カスタマージャーニーは、1つのチャネルに限定されていないのが実状です。顧客はいつでも好きなときにチャネルを変えたり、ときには同時に複数のチャネルで、問い合わせや購買などのアクションを行います。

2.モバイル機能の強化  顧客からの問い合わせをエージェントにつなぐ前に、モバイル版のIVR機能、位置情報、動画オプションを有効活用することで、顧客に自己完結してもらえるような仕組みを整えます。

3.セルフサービスオプションの簡素化IVRのメニューが長くなりすぎて、電話をかけた人が混乱してしまうことがあるため、ガイダンスやメニューを大幅に刷新することにより、顧客とのやり取りを効率化する必要があります。

4.IVRとデータベース統合による、データ活用IVRとCRMなどのデータベースの統合により、個人情報および顧客とのやり取りをパーソナライズすることが出来ます。その結果、顧客行動のシミュレーションや企業からの積極的なアプローチが可能になります。

5.IVRおよびCX戦略の継続的改善 ビジネスは常に変化しています。IVRも同様です。 IVRはEメールやWeb、ソーシャルなどのデジタル・チャネル同様、カスタマーエクスペリエンスの継続的な改善や最適化に有効なアプリケーションの一つと考えて下さい。

 

上述のグローバルWebセミナー開催中、「なぜIVRの改善の可能性に興味を示しているのか」「その改善における優先順位は何か」について参加者を対象にアンケートを実施しました。その中から、いくつかの興味深い結果をご紹介します。

質問1IVRの改善を重視する主な理由は何ですか。

選択肢

  • 顧客へのより多くのパーソナライズオプションの提供
  • エージェントの情報周知とスキルアップ
  • コンタクトセンターの効率の向上
  • 正確なルーティングの徹底
  • 上記すべて
  • 上記以外

米国およびアジア太平洋地域ではそれぞれ、参加者の45%と55%で「上記すべて」が第1位でした。実のところ、全選択肢がIVRの改善と関連しているため、「上記すべて」という回答は驚くにあたりません。EMEAの第1位は「コンタクトセンターの効率の向上」(46%)で、この回答は米国で43%、アジア太平洋地域で41%と僅差で第2位でした。米国とアジア太平洋地域は「顧客へのより多くのパーソナライズオプションの提供」という回答が第3位で一致しましたが、アジア太平洋地域ではこの回答と「正確なルーティングの徹底」が同率で、欧州ではこれが36%と両地域で第3位でした。

 

質問25つのベストプラクティスうち、現在のIVRを改善するために最優先されるのはどれですか。

選択肢

  • IVRと他チャネルの統合による、シームレスなCX戦略
  • モバイル機能の強化
  • セルフサービスオプションの簡素化
  • IVRと他チャネル統合による、データ活用
  • IVRおよびCX戦略の継続的改善
  • 上記すべて
  • 上記以外

当然ながら、「セルフサービスオプションの簡素化」がすべての地域で第1位、米国では62%、EMEAでは63%、アジア太平洋地域では80%と圧倒的でした。EMEAで63%の同率1位だったのが「IVRと他のチャネルの統合による、データ活用」で、アジア太平洋地域では第2位、米国では第3位でした。「IVRおよびCX戦略の継続的改善」は3つの地域すべての平均で第3位でした。

現代はまさに電話以外の手段、つまりデジタル・チャネルへの転換期ですが、多くの顧客が喫緊の問題を解決する際には、依然として電話を利用しています。この現実を踏まえて、貴社のオムニチャネルのCX戦略には、是非IVRの改善プランを組み込んでください。IVRのセルフサービスオプションの充実によって自己解決率がアップすれば、顧客満足度が上がり、素晴らしい顧客体験の創出をもたらすことが可能になります。


Genesys では上記のような顧客とのコミュニケーション設計を重視したIVR ソリューションをご用意しています。是非、こちらのeBook をご覧になって詳細なイメージを掴んでいただければと思います。

eBook 「今後のコンタクトセンターで求められる、IVRの10の要件」
最適なセルフサービス・エクスペリエンスの提供 ~ IVRシステムを見直すことで、顧客と確かな関わりを

http://www.genesys.com/jp/about-genesys/resources/customerbillofrights

 

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