デジタル時代の顧客、その先へ(前編) ~ボーダコム社事例紹介

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デジタル時代、その先へ ボーダコム社

ついこの間まで、カスタマーサービスへの問い合わせ手段は、主にフリーダイヤルの電話でした。保留音が流れる間、できるだけ早くエージェントが電話に出て対応してくれることを祈りながら待っていたものでした。しかしながら、時代はすっかり様変わりしてしまいました。

現在も音声チャネルを使用しているお客様はたくさんいますが、以前と明らかに異なるのは、選択肢としてデジタルチャネルの数が増えていることです。その中には「セルフサービス」のコンタクト・チャネルも含まれます。Forrester社の調査によると、セルフサービスが現在のカスタマーサービスで、消費者に最も受け入れられている手段であるとされています。通常、消費者はWebで調べものやショッピングを行い、疑問が生じればチャットに移り、注文に関する質問が生じた場合はコンタクトセンターに電話を掛ける、というジャーニーを描きます。さらに、一人で複数のチャネルを同時に使用することもあります。つまり、今日のカスタマージャーニーは、10年前とはまったく異なっているのです。

ここ数年、デジタルテクノロジーの登場に応じて、コンタクトセンターの運用方法は常に変わり続けてきました。そのため、お客様からの期待値もすっかり高度化してしまいました。具体的には、あらゆるチャネルにおいて、より迅速で柔軟な、パーソナライズされたサービスを求めているため、そのようなサービスを実現可能な企業から商品を購入するようになります。

デジタル時代のカスタマーサービスを見直す

南アフリカ大手の携帯電話通信会社である Vodacom(ボーダーコム)社は、デジタル・チャネルと人的な対応の統合を進める中で、お客様の期待する内容が変化していることを強く認識していました。そこで、思いきったビジネス改革に乗り出したのです。

「弊社はこの20年間、順調に成長してきましたが、成熟市場で更なる生き残りを図るには、差別化戦略などの実行によって、上位の地位を絶えずキープする必要がありました。」
Vodacom社Commercial Operations部門の最高責任者である、Gary Hagal氏はこう述べています。「お客様が希望しているのは、自分たちが望んだときに、望んだ方法でサービスを受けることでした。」

このようなVodacom社の変化は、決して珍しいことではありません。デジタルチャネルの普及により、業界を問わず、企業はカスタマーエクスペリエンス(CX)戦略の見直しを迫られています。

優れたデジタルCX提供の限界と障害

今日のお客様はある1つのチャネルでインタラクションを開始した場合でも、問い合わせ内容に応じて適切な担当者が適宜割り当てられるべきで、その場合、シームレスに他チャネルに切り替わることを期待しています。これを実現するには、あらゆる音声およびデジタルのタッチポイントにカスタマーインタラクションを結びつける必要があります。残念ながら、従来のコールセンター・ソリューションでは、このような今日のお客様の期待に効果的に応えることはできません。

また、複数のデジタルチャネルを導入しているとはいえ、ほとんどの企業のインフラは、いまでも音声中心のコールセンター型のシステムです。これによって部門もチャネルもサイロ化され、カスタマーインタラクションが分断されることになります。チャネルを統合しない限り、コンテキスト(文脈)データや履歴データの洞察が生かされないだけでなく、作業効率の低下にも繋がります。

Vodacom社エンタープライズサービスの幹部であるUgestra Alwar氏は、サイロ化されたチャネルに関する特定の課題を分担していました。「課題の1つは、タッチポイント間でカスタマーインタラクションを結びつけることでした。お客様は、サイロ化された状態で、販売、カスタマーケア、デジタル・ツールの観点から管理されていました。我々がやりたいことは、複数のチャネルにわたり、実質的にこれらをシームレスに処理できるようにすることです。」

次世代のデジタル・カスタマーサービス成功への道

お客様がデジタルチャネルを使用する機会が増えるにつれ、お客様の期待値はますます高くなりました。競合の多い成熟社会では、サービスは重要な差別化要因となり、ロイヤリティとブランド認知を築く手段として機能しています。お客様の行動履歴であるジャーニーに対応できない旧式のコンタクトセンター・システムでは、いずれサービス関連の問題の増加や収益の減少に繋がってしまいます。

皆さまがまず出来ることとしては、既存のカスタマーサービス関連インフラを評価し、カスタマーインタラクションが分断されているかどうかを調べる点にあります。多くのシステムでは、セルフサービスからエージェントによるアシストサービスへの切り替え時に、お客様に同じ内容を話させるなどの負担を強いることがあります。

Vodacom社では、ジェネシスにアドバイスを求めました。「我々は、カスタマージャーニーを一貫した顧客体験としてまとめ、管理可能なオムニチャネル戦略に出会いました。」Hagal氏はこう述べています。

オムニチャネル戦略の採用が本決定したならば、次は「従来のシステム維持コスト」と「新規システムへの刷新コスト」を評価します。オムニチャネル・エンゲージメントをサポートする単一の統合プラットフォームに切り替えることで、ハードウェアとメンテナンス費用を大幅に節約できるだけでなく、すべてのセルフサービスおよび人的アシストサービス・チャネルにわたるカスタマーエンゲージメントの最適化という恩恵が直ちにもたらされることも珍しくありません。

Vodacom社の場合、この戦略の実装は、1つのチャネルでジャーニーを開始したお客様が、他チャネルにシームレスに切り替えられるようにするために、必要なテクノロジーを展開することから始まりました。結果、CXはほどなく改善されました。お客様は、何度も同じことを言ったり、何回も内容を入力する必要がなくなったのです!

さらには、すべてのタッチポイントをリアルタイムで表示する“単一ビュー”も利用可能になり、コンタクトセンターのエージェントは、よりパーソナライズされた効果的なサービスを提供できるようになりました。エージェントはお客様のプロファイルや履歴を参照することで、ソーシャルメディアでの投稿コメントへの返信内容をお客様向けにアレンジしたり、お客様がWebサイト上で決めかねている契約について、的を得たアドバイスをすることができます。さらに、Webチャットや電話を用いて、アップセルやクロスセルの提案の機会を増やすこともできます。

導入後の成果は、明らかでした!顧客の新規獲得やアップセルに至るまでの所要時間が82%も短縮したのをはじめ、NPS(ネットプロモータースコア)が上昇し、売上げへの転換率が向上したことが確認できています。

直近のブログ記事ですが、「顧客主導のデジタルチャネル活用方法」を予定しています。お客様が求めるデジタル・カスタマーサービスのサポート、コンテキストを認識したパーソナライズサービスの提供、シームレスなエンドツーエンドのジャーニーを作成するFacebookやTwitterなどを取り上げる予定です。


当ブログでご紹介したVodacom社のストーリー(Vodacom Vision)は、ビデオ化して以下にアップしています。
http://www.genesys.com/jp/go-omnichannel

3分ほどで視聴可能ですので、是非、ご覧ください!

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